FAQは1問1答で完結させる——AIはQ&A単位で読むから「上記の通り」では伝わらない
公式サイトに「よくある質問(FAQ)」のページはあるでしょうか。あるとしたら、その答えは「その1問だけを読んでも分かる」形になっているでしょうか。今回は、AIにお店のことを正しく答えてもらうためのFAQの書き方、「1問1答で完結させる」というお話です。
AIはFAQを「Q&A単位」で切り出して読む
人がFAQページを読むときは、上から順に目を通します。だから「上記の通りです」と書いてあっても、少し上を見れば意味が分かります。
ところがAIは、FAQを1問1答の単位で切り出して、回答の材料に使います。たとえば「個室はありますか?」という質問に答えるとき、AIが手に取るのは、その質問と答えのペアだけ。前後の文脈はいっしょに持っていきません。
つまり、「上記の通り」「詳しくはこちら」といった書き方は、AIにとっては「答えが書かれていない」のと同じ状態になってしまいます。ページ全体としては正しい情報が載っていても、その1問だけでは答えが完結しないからです。
NGとOKの違いは「その質問だけで答えが分かるか」
投稿で紹介されていた例を見てみましょう。
NGの例は、「Q. 個室はありますか?」に対して「A. 上記の通りです」。「Q. 予約は?」に対して「A. 詳しくはこちら」。人が読めば他の場所を参照できますが、切り出された瞬間に答えは空っぽになります。
OKの例は、「Q. 個室はありますか?」に対して「A. 4名個室が2室、8名個室が1室あります」。「Q. 予約は?」に対して「A. 公式サイトの予約ページ、またはお電話で承ります」のように、連絡先まで含めて書き切る形です。
ポイントは、1つの質問に、1つの完結した答え。別のページや上の段落を見なくても、その質問だけで答えが分かるかどうかを基準に見直してみてください。
FAQに入れたい質問は3つの分類で考える
では、どんな質問を用意すればよいのでしょうか。投稿では、次の3つの分類が挙げられていました。
1つ目は「設備・席」です。個室はあるか、何名まで入れるか、禁煙かどうか。席にまつわる質問は、来店前に最もよく確かめられるものです。
2つ目は「利用」です。予約は必要か、カードは使えるか、子ども連れでも大丈夫か。お店のルールに関わる質問です。
3つ目は「食事」です。アレルギー対応はできるか、ベジタリアン向けのメニューはあるか。食事そのものに関する質問です。
これらは、お客さまがお店に電話で聞きたくなる内容そのものです。訪日客からよく受ける質問も参考になります。こうした質問にひとつずつ完結した答えを用意しておくことで、「AIの質問に答えられるお店」に近づいていきます。
FAQは本文に載せるのが優先、JSON-LDは補助
少し専門的な話になりますが、FAQには「FAQPage」という構造化データ(JSON-LD)を付ける方法があります。構造化データとは、ページの内容をAIや検索エンジン向けに決まった書式で伝えるデータのことです。
ただし、順番を間違えないようにしたいところです。優先すべきは、FAQをサイトの本文として、誰が見ても読める形で掲載すること。FAQPageのJSON-LDは、それを補助する位置づけです。本文に書かれていない質問と答えをJSON-LDだけに書いても、本来の役割を果たしません。
まずは本文として1問1答のFAQを整え、そのうえで制作担当者と相談してJSON-LDを添える。この順番で進めるのが安心です。
まとめ
- AIはFAQを1問1答の単位で切り出して回答に使う
- 「上記の通り」「詳しくはこちら」では、その1問だけで答えが完結しない
- 1つの質問に、1つの完結した答えを書く
- 入れたい質問は「設備・席」「利用」「食事」の3分類で考える。訪日客の質問例も参考に
- FAQはサイト本文として掲載するのが優先。FAQPageのJSON-LDは補助的な扱い
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※上記はAIや検索エンジンに店舗情報を正しく読み取ってもらうための一般的な設計指針です。
